2012年7月31日火曜日

評価制度の2つの意味

現在、会員のトリミングサロン様で評価制度の作成を進めています。

スタッフ数が増加してきたため、客観的な指標での、
給与・賞与決定の仕組みが必要になってきました。

評価制度を作成する場合には、
「技術面の指標」と「マネジメント面の指標」の2つの軸で考えます。

「技術面の指標」とは、

・プードルのカットコースを1人で最後までできる
・プードルのカットコースを●分以内にできる

などの個人の技術部分に焦点を当てる指標です。


一方、「マネジメント面の指標」は、

・サロンの売り上げを意識した計画作りができる
・新人教育ができる

など、組織への貢献部分に焦点を当てる指標です。
主に役職者が実施している業務内容に当たります。


人数が増え、勤続年数が長くなってくると、
「技術面の指標」のみでは、評価の限界が出てきます。

これは、ある程度の実力がつくと、
技術面では大きな差が出なくなるからです。

技術面以外での評価項目がないと、
トリマーさん達の次の目標設定ができなくなります。


技術面以外での評価項目について
改めて考えてみられてはいかがでしょうか?

2012年7月27日金曜日

リピートする新規客の特徴とは?

現在、会員トリミングサロン様で、
1年間の新規客のその後のリピート状況を追う調査しています。


調査すると犬種・来店経路別で、
その後のリピート状況が変わることが分かってきました。


忙しく継続的に新規客が来るサロンでは、
なかなか上記の把握をしていないことが多いと思います。

リピートしていただける新規客は

どのような特徴か?
どの来店経路で来ているか?
どの地域から来ているか?
どの犬種か?
どのコースを選んでいるか?

など、指標となる数値を把握していくことが重要だと感じます。

8月以降は予約が落ち着くサロン様も多いと思います。
この時期に1度半年の振り返りをしてみてはいかがでしょうか?


2012年7月24日火曜日

携帯メール会員制度

会員のサロン様で力を入れている取組みの1つに、
「携帯メール会員制度」があります。

飲食店などではよくある制度ですが、
トリミングサロンではまだまだ普及しているとは言えません。

携帯メール会員制度のメリットは

1)低コストでの運用
2)配信までのスピード感
3)細分化した情報発信

の3つがあげられます。


1)低コストでの運用

配信システムは専門業者様が提供しているものを
利用することが多いのですが、ほとんどが月額数千円程度でできます。

また、1通あたりの配信料もかかりませんので、
1ヶ月に何通送っても費用はかかりません。


2)配信までのスピード感

従来は飼主様への能動的な情報発信というと、
DMが代表的ですが、発送部数やデータ作成などを考えると、
実施の決定から実際の配信までに時間がかかることがほとんどでした。

携帯メール配信ですと、文面を作成してすぐに配信・・・と、
非常にスピード感を持って実行できます。

反響もすぐに分かりますので、やりがいもある仕組みと言えます。


3)細分化した情報発信

配信システムの多くが、飼主様の登録情報に基づいて、
配信内容を変えることが可能です。

例えば、犬種を登録してもらえば、犬種別の内容を、
年齢を登録してもらえば、年齢別の内容など、

飼主様1人1人に応じた内容での情報発信が可能です。
その分、反響率が高くなることも特徴です。


ただし、携帯メール会員制度は、
会員数があってこその制度です。

会員を増やすには時間がかかりますので、
早く始めることが重要です。

2012年7月21日土曜日

HPの重要性


HPに関するご質問をよくお受けします。
最も多いのが、どんなコンテンツ(ページ内容)を作ればよいか?というものです。

しかし、最も大事なのは、何のためにこのコンテンツを設置するか?ということです。

他店にはこんなページがあるから、誰かにこのページがあるといいと言われたから、
というような考えではなく、「このページで何を伝えたいか?」という目的が大事だと思います。

サロンによって設置すべきコンテンツは異なりますが、HPの目的は大きく分けると2つあります。

1つ目は、トリミングサロンの存在の告知です。

自店の存在を知らない方に自店の存在を知っていただくと共に、他店との違いや、自店の特徴などを伝えることが目的です。

2つ目は、既存客とのコミュニケーションの場です。
既に来店された飼主様に情報を提供したりなど、繋がることを目的とします。


多くの会員様のHPを分析した結果、平均して3ページ程度しか見られていないことが分かりました。どんなに多くのページを作ろうとも、見られるのはその中のたった3ページ程度なのです。

各ページにしっかりと目的を持たせて、HPを作らないと伝えたいことが伝わるHPにはなりません。


一度、自店のHPを振り返ってみてください。

2012年7月19日木曜日

リピートのための事前期待値の把握


始めて行く飲食店をどのように探すでしょうか?

雑誌に載っていた、誰かに聞いた、ネットで見たなど、前を通ったことがある、
など様々な方法があります。

どの方法であっても、行く前に持っている「期待感」があります。
その期待感を上回る、もしくは同等であれば、次回も行こうと思えるのではないでしょうか?

トリミングサロンも同様です。

始めて来店するお客さんが、自店にどういった期待値を持って来られているかを把握し、
その期待値を超えることが次回以降のリピートにつながります。


事前期待値を把握する方法にはいくつかありますが、最もベーシックな方法は、
問診票で自店を知った経路を聞くというものです。

紹介であれば、どのように紹介されたかの紹介コメントを書いていただくのも大事です。

自分達は「技術で選んでもらっている」と思っていても、実際は、「スタッフの人柄」が選択基準となっていることもあります。

このように、自分達が思っている、お客様が自店を選んでくれている理由と、
お客様が自店を選んだ理由には、ギャップが生じることがよくあります。



リピート客を増やすために、事前期待値の把握を行いましょう。

2012年7月17日火曜日

3回安定10回固定の法則


お客さんの固定化の考え方に「3回安定10回固定の法則」というものがあります。

これは、3回来店していただければ安定的に来店していただけ、
10回来店していただければ固定客になるというものです。

サロンで10回となると、1~2年程度かかりますので、まずは3回の来店を目標とすることが重要です。

3回の来店のためには、初回から3回目まで使用できるクーポン券の発行や、3回分の回数券の販売、3回来店すれば割引となるスタンプカードの配布など様々な取組みができます。

新規のお客様を3回目まで来店していただくには何ができるか?
を一度考えていただきたいと思います。

2012年7月15日日曜日

売上の基本公式


よくどうやれば売上があがりますか?というご質問をお受けします。

売上向上には、基本となるセオリーがあり、それに従って取組みを行います。
売上の方程式は、「売上=客数(新規+既存)×来店回数×単価」となります。

サロンの状況(ステージ)にもよりますが、
優先順位としては①客数、②来店回数、③単価、の順番に上げていくことが必要です。

サロン業務と合わせて取組みを行いますので、一度にたくさんのことはできません。
焦らずに1つ1つの階段を上っていく感覚での取組みが必要です。

2012年7月13日金曜日

マイスター制度


スタッフのモチベーションアップ・ブランド化の手法の1つにマイスター制度というものがあります。
これは、各スタッフの得意な分野において、店内で独自に作っている「役職」のようなものです。

例えば、プードルのカットが得意なスタッフは、「プードルマイスター」、シャンプーが得意なスタッフには「シャンプーマイスター」、店内のPOP作りが得意な場合には「POPマイスター」など、本人の得意分野において、店舗側からマイスターという名称を与えていく仕組みです。

トリマーとしての経験年数が少く、飼主様向けが作れない方には、「POPマイスター」などの内部向けの役職を作ります。

一般的に飼主様から見れば、どのトリマーさんも同じに見えてしまいます。しかし、「○○マイスター」とついていることで、「この人は○○が得意なんだな」という印象を与えることで、そのスタッフへの見方が変わります。

また、スタッフ自身も自分の得意分野への自信が深まっていくようになりますし、自分が主役になれる場を見つけることができます。

スタッフ個々が主役感を持てるようになれれば素晴らしいことだと思いませんか?

2012年7月11日水曜日

価格とは

こんにちわ。
サスティナコンサルティングの北野です。

トリミングサロン&動物病院経営活性化手法を
ご覧いただきありがとうございます。

本日のテーマは「価格」に関してです。

トリミングサロンの価格には定価がありません。
そもそもサービス業には明確な原価がありませんので、
店舗ごとの付加価値に応じた価格設定が必要になります。


コースの価格設定に関してよくご相談をお受けしますが、
そのほとんどは「割引すべきか?」という値下げの話になります。


割引は一時の効果はありますが、
大義無き値下げは自分の首を絞めるだけです。


我々は上記のご質問をお受けした場合は、
ほとんどの場合はが一部コースの値上げをご提案します。

デフレ時代で価格が下がることに慣れている飼主様は、
単なる値下げには飽きています。

それよりも、価値を感じていただけるストーリーを作り、
高価格のコース設定を行う方が、飼主様の心に刺さります。


サロンのスタッフの多くが、
いつも感心させていただく程、勉強をされています。

お休みを削って、研修に参加したり、
他店のサロンに武者修行に行ったり、本当に勉強しています。


飼主様からは、そういった部分は見えません。
伝えることに抵抗を感じるかもしれませんが、

常に技術研鑽をしていて値段が少し高いサロンと、
全く技術研鑽をしていない値段が安いサロンでは、

どちらに安心して自分の家族を預けたいと思うでしょうか?

付加価値をつけると言うと難しく考える方も多いですが、
自分達が今行っている行動の中にも、
十分に飼主様に伝えられる価値が埋もれています。


是非一度振り返ってみて欲しいと思います。


2012年7月10日火曜日

工程別の時間把握

トリミングは時間の割に収益が低く、
顧客サービスの一環としてのみ考えておられることが多いです。

時間がかかる理由としては、トリマーさんの技術に左右されることにもなりますが、
根本的な問題は「時間感覚の欠如」と「完璧を求める職人気質」の2つと言えます。

例えば飼主様が満足するラインを80としても、トリマーさんは100を目指して頑張ります。

そのため、「時間」よりも「出来栄え」に意識が集中します。

しかし、ショードッグでもない限り、飼主様の求めるラインをクリアすれば問題はないと言えるでしょう。

そこで、会員様にお願いして実施いただいているのが、
時間意識を持っていただくために、トリミングの各工程にかかる時間の計測です。

これによるメリットは

① 時間を書くことによって時間への意識が出来る
② 犬種ごとの各工程の標準時間が分かる
③ トリマーの採用の際の判断基準ができる

の3つがあります。

これにより、既存メンバーには時間短縮に向けた目標設定ができますし、トリマーの中途採用の基準を設けることができます。

特にトリマーの採用の際は面接者本人の自己申告による「1日にできる頭数」や「過去の経験頭数」、「実際にカットさせての出来栄え」などを参考としていることが多いのですが、客観的な判断基準がありませんでした。

サロンの標準時間を作成しておくと、面接者の実力がどういったものなのかも把握することができます。

是非実施してみてください。